NHKスペシャル「南相馬 原発最前線の街で生きる」
1時間余りのドキュメンタリーなんだけど、あたし一体何見たんだろう。
この1年間に放送された震災関連のテレビ番組の中で、一番じぶんが気持ちを持ってかれた番組だった。
建前や本音よりも先に現実が先を行ってしまって、その中で生きている人たちから語られることば。
それを撮れた。それを撮れるほどにカメラは現場に入っていった。
聞いてるこっちは絶句する。
人々は折り合いの付かない現実と生きていく覚悟を強いられている。
カメラはまた、相馬での季節の移り変わりも克明に記録している。
四季がとにかく悠然と迫ってくるのは、「汚染された土地」という意識が頭の片隅にあるからだ。当たり前の自然のサイクルが、何でこんなに胸に迫るんだ。
オニヤンマの脱皮、川を上ってくるサケの群れ、秋の実りをほおばるサル。田んぼに植えられた一面の向日葵。そして、雪。
たぶん、再放送があるはず。
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