読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

サルコジ―マーケティングで政治を変えた大統領 | 国末憲人(新潮選書)

ニコラ・サルコジ、といえば今はカーラ・ブルーニの旦那。前職は第5共和政第6代フランス大統領。
ドイツのメルケル首相と二人でギリシア危機に立ち向かう姿を「メルコジ」と世界ではやされたのも今は昔。昨年の大統領選で現職のオランドに負けた。
この男がどこからやって来て、どう大統領に上り詰めたのか、また彼の政治手法を追う。

著者は朝日新聞の国末憲人記者。
学生時代、この人の書いたフランス記事をスクラップしてたなぁ・・・。

サルコジ―マーケティングで政治を変えた大統領 (新潮選書)

サルコジ―マーケティングで政治を変えた大統領 (新潮選書)

実は大統領就任当時、シラク元大統領と比べるとサルコジは人間的に及ばない気がして、自分もあまりサルコジが好きではなかった。なんでフランス人はコイツを選んだんだろう、とも思った。(実際はシラクへのNOだったのだけど)
顔の表情は狡猾さを感じるし、止まらない暴言・失言。
すさまじい男だ、と海の向こうから思っていたけど、だからこそ、自分も今までにない大統領像が新鮮でその一挙手一投足を追いかけてしまった気がする。
とにかく色んな意味でインパクトがすごかった。

本書はサルコジの幼少時代、前妻との結婚・離婚騒動、現在の妻(カーラ・ブルーニ!)との馴れ初め、が前半。
後半が野党との戦いぶりや、シラクとの話、そしてタイトルのマーケティング手法などで占めるのだが、個人的に面白いのは圧倒的に前半部分。
内容は三面記事なんだけど、一国の大統領の離婚を廻るドタバタから、政治家へのメディア規制や前妻の強烈な政治介入なども合わせて伝えていて、とにかく驚かされる。
にわかには信じがたいマンガのような話だけど現実。遠くはなれた国だから笑えるのかも。
そして、サルコジのしたたかさを改めて知らしめる内容がもちろん多いのだけれど、一方で彼の豪快なエピソード(幼稚園立てこもり事件救出など)や挫折・コンプレックスなども書いてあって、サルコジという男の側面が見直されたりもした。

本書は2009年刊行なので、発刊当時はまだサルコジが大統領職にあった只中。
4年が経とうとしている今、サルコジとカーラの間に女児が生まれたし、引退状態のサルコジに大統領時代の違法献金の疑いがかけられ捜査がはじまるみたい。
国末記者の筆による、第二弾が読みたい。

サルコジに比べると、現大統領オランドは影が薄いな・・・。 まともなんだ、きっと。