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コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

今年見たドラマ3本

今は海外にいることもあって、時々日本のテレビ番組が無性に恋しくなる。暇ができた今年の夏以降はYouTubeでドラマを結構見た。シリーズものを一気にどーんと。
ここ数年、連ドラとか追いかけて見たのなんて「カーネーション」と「あまちゃん」(いずれも朝ドラ)ぐらいじゃないかな。
自分が知らなかっただけで面白いドラマはあったんだってことがわかった。まとめてここに記録しときたい。気が付けばフジばかり。

それでも、生きてゆく(フジテレビ/2011年)

中学生のときに友人に妹を殺された洋貴と、その友人の妹である双葉のひと夏の物語。

被害者家族は加害者家族を赦すことができるのか、犯罪当時少年だった加害者は更生できるのか、そして洋貴と双葉の関係はどうなるのか、回を追うごとにのめり込んで見てしまった。
このドラマのあらすじを読めば酒鬼薔薇に着想を得ているのは明らかで、果たしてどう落とし前をつけるのか、はじめから結末がすごく気になった作品だった。殺人を犯した動機については、酒鬼薔薇よりもより分かり易く、ファンタジーさえ感じさせる情緒的な動機になっていて、そこは地上波ドラマとして放送する上で仕方のない譲歩だったと思うんだけど、それ以外の部分はかなり気骨ある作りになっていたと思う。
加害者には、更生を信じていても裏切られる。必死で洋貴や双葉が言葉を繋いでも、彼の心には届かない。どこかで救いはあり得ないだろう、でも救われて欲しい、という画面のこちら側の気持ちも最終的には引き裂かれた。救いは洋貴と双葉の関係だけれど、結局この二人にも幸せなエンディングを脚本家は用意しなかった。それでも前を向く、未来を感じさせるラストはさすが。生きて行くことへの責任と期待があった。
最後に富士急でデートした洋貴と双葉のレストランでの会話やその後のベンチでの会話が印象に残ってる。坂元祐二独特のセリフ回しは時々聞いてて疲れるんだけど、この場面は瑛太満島ひかりの掛け合いから離れ難さが嫌というほど伝わってきて、そんなの全然気にならなかった。 最近珍しい挑戦的な(と言っていいと思う)社会ドラマをフジが手掛けて、かつ22時台に放送されていたことに、少し驚いた。

私は酒鬼薔薇と同い年・同学年。彼の事件の衝撃はいまだに消えないし、これから先もずっと覚えてると思う。2015年、彼は自著「絶歌」を出版し、サイトを立ち上げ、償いが済んだかのごとく表の世界に積極的に現れた年だった。心のどこかで彼の更生を信じていたんだけれど、それも裏切られて、今は言葉もない。このドラマでもたらされた結末に似て非なるものを感じる。

それでも、生きてゆく
フジテレビ / 2011年
脚本:坂元裕二
主演:瑛太満島ひかり



デート〜恋とはどんなものかしら〜(フジテレビ/2015年)

今年の作品。新聞のテレビ評を読んだ時から気になってた。 どこまでも合理的で感情よりも論を取る依子と、いつまでも夢を見ているニートの巧の恋愛模様。

主役二人の設定もすさまじいけど、依子の死んだ母親が幽霊みたいに出てきて依子にダメだしするとか、脇役の設定も頭がクラクラするほどぶっ飛んでた。すごかった。月9がこんな恋愛ドラマをやるなんて、20年前には想像もしなかった。間違いなく未来を生きてる実感がある。
何となくドラマがやっと現実に追いついた感じがする。巧の身も蓋もないような結婚願望には呆れ果てるけど、愛とか恋とかよりはこっちの方がよっぽど現実的。正直ドキドキもはるか昔に枯渇してしまって、今物語として見たいのは、現代をうっすら覆っている孤独感との対峙の仕方。依子も匠も家族とは頻繁に話すけど、友だちは圧倒的に少ない。親の老後とか、少し先の未来をリアルに考え始めた年頃で、だからこそ恋愛をすっ飛ばした結婚へまい進していく。バランスが物凄く悪いんだけど、それでもすごく共感してしまう。心の中で上手く行ってほしいって応援してしまう。

このドラマは物語だけじゃなくて構成も個性的だった。一話の中で時間軸も激しく前後するから(「木更津キャッツアイ」みたいに)、流し見じゃなくて結構構えて見ないと肝心なエピソードを見損なう。とても計算されたプロットなので、最後まで見て毎回「あっ」となることが多かった。自分はYouTubeで一気見したから良かったけど、毎週追っかけて見てたら月曜日が相当待ち遠しかったと思う。一週間待つのが耐えられないほど次が気になった。

デート〜恋とはどんなものかしら〜
フジテレビ / 2015年
脚本:古沢良太
主演:杏、長谷川博己



ファーストクラス season1(フジテレビ/2014年)

何気なく見始めたらハマってしまった。
元が11時台のドラマってこともあってか通常のドラマより尺は少し短くて、それを補うようにすさまじいスピード感で話が展開される。縁故で入社した沢尻エリカ(役名忘れた)が女同士の熾烈な戦いを制して、下働きからなぜか編集長にまで上り詰めるっていうストーリー。
あり得ない展開の連続で結構呆然とするんだけど、それ以上に女たちの戦いに目を奪われて、気が付けば食いつくように見てしまった。特に田畑智子菜々緒のバトルや心の声はすごく面白かった。二人の心の声は女の本音がむき出しで、痛快な反面冷や汗が出た。
キャラが立ち過ぎた女たちに必然的に目は行くんだけど、彼女たちの隙間を埋めるように存在する中丸くんが良かった。ジャニーズって言われないとわかんないくらい目が死んでて座ってて、冷めた表情がリアルだなーって思って見てた。
season2も見ようと思ったけど、1話目で脱落。登場人物が増えたのと、女たちが皆あからさまな感じで興ざめしちゃった。

ファーストクラス season1
フジテレビ / 2014年
脚本:渡辺千穂
主演:沢尻エリカ