コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

行く、行った、行ってしまった | ジェニー・エルペンベック(白水社)

ベルリンに辿り着いた難民たちと東ベルリン出身の元大学教授リヒャルトの交流を描いた作品。 メルケルの政策もあってドイツは比較的難民を受け入れる土壌のある国だと思っていたのだけど、大きな誤解だった。 行く、行った、行ってしまった (エクス・リブリ…

わたしに無害なひと | チェ・ウニョン(亜紀書房)

昨年の読みたい本リストに入れていて、図書館で見つけて借りてきた。 友人や家族との生活の中で韓国社会を告発するエピソードばかりだけど、日本で女として暮らす自分も他人事ではない感じで、一気に読んでしまった。 わたしに無害なひと (となりの国のもの…

アルタイの片隅で | 李娟(インターブックス)

1998~2003年頃の中国北西部の新疆ウイグル自治区での著者自身の暮らしを書いたエッセイ。 筆者の家族は、タイトルにある通り、都市ウルムチではなくアルタイの辺境に暮らす。 ここにはかねてよりカザフ族が遊牧生活を営んだ土地だけれど、文革時に南京から…

2022年の映画まとめ

2022年はあっという間であった。それでも映画は見た。 遅まきながらのホン・サンス監督の発見があり、今年も引き続き観ていきたい。会話は取りとめもなく、展開は何もないように見えてスリリング。私が大好きな感じじゃないですか。 2022年の映画リスト。以…

ドライブ・マイ・カー(2021年/日本)

ハルキが苦手で観るの先延ばしにしてたけど、さすがにもう観た方が良い気がして先週末に映画館へ。ひとことで言えば、本当に素晴らしかった。濱口作品の「ハッピー・アワー」と似た感動を覚えて、観終えて一週間たつ今も心はブルブルブル震えている。 前半は…

遅れてやってきた、2021年に見た映画まとめ

今年も記録しておく。昔のように1作品ごとの感想をブログに書かなくなったので、感想をまとめるプレッシャーからは解き放たれたけど、その反面、作品の内容を忘れやすくなった。何に心が震えたのか忘れることが増えた。メモすればいいのに、メモさえもう面…

最近見終えたドラマ4本

保健教師 アン・ウニョン チョン・ユミとナム・ジュヒョク主演だから見た。 全体的に理解できたか?と問われれば、正直よくわかんなかった。 たぶん原作を読むべきなんだと思う。 クジラが空飛ぶ画とかは良かったです。 ウンジュの部屋 こちらはさして期待も…

ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。(2021年/日本)

3年前にEテレで林典子さんが取材した北朝鮮にわたった日本人妻のドキュメンタリーを放送していて、なんとなく見ていたのに、気が付けば画面に釘付けになったのを覚えてる。 彼女たちは日本社会から忘れられた存在となって久しいが、かの国で生き続けていて…

恋のドキドキシェアハウス 青春時代 / 青春時代2

韓国ドラマ。邦題は『恋のドキドキシェアハウス』。センスが理解できない。 邦題に引っ張られてなかなか手が伸びなかったんだけど、見始めたら面白くて2週間くらいで一気に見た。 登場人物たちのキャラ設定が確立されていて、それぞれを丁寧に描いているとこ…

フェアウェル(2019年/アメリカ)

何となく中国の映画を見たくてアマプラでチョイスしたら、これアメリカ映画だったよ。 しかも製作はA24。 主演の女の子いいなーと思ったら、「オーシャンズ8」のあの娘か! 表情やしぐさもいいけど、ハスキーな声がいい。彼女が話すと心地いい。 ビリーの住…

ミナリ(2020年/アメリカ)

見てきたよ。公開されるの心待ちにしてました。映画をこんな気持ちで見に行ったのは久しぶり。 (このポスターがお気に入り。アメリカ版ポスターはおばあちゃんのいない4人のがあるんだけどあれはひどくない??) アーカンソーに越してきた韓国人一家のお…

猟奇的な彼女(2001年/韓国)

ちょうど『プロデューサー』と『最高の離婚』を見終えてチャ・テヒョン熱が高まってたんで。ちょうどNetflixにオススメされたんで。 日本公開は2003年なんだけど、「いつか見るもん……」と思いながら20年近くが経ってたよ。 正直はじめの1時間は…

『ハングルへの旅』を読んだよ

茨木のり子がハングルを勉強してたと知ったのは、つい先日のこと。知ったときはとても驚いたし、著作に興味がわき、近所の本屋で偶然本書を見つけて買い求めた。 本書の刊行は1986年なので、もう35年も前のエッセイになるのだけど、語学を学ぶ姿勢の瑞々しさ…

『英語独習法』を読んだよ

英語につまずいていた自分の気持ちを鎮めることができた。私は私の目標を持ち、私のペースで頑張ればよいと思えた。 気になった個所、印象深い個所を抜粋するよ。 ■思い込みを飛び越えることは難しい 教えるが場がどんなにわかりやすく教える内容を提示して…

日記(1/5 - 1/6)

1/5 U-NEXTで「プロデューサー」を見終える。面白かった。ストーリーとキャラクター設定が面白いし、豪華キャストでみな演技も達者で文句なし。 特にキム・スヒョンの演技は必見(最高)。「サイコ」を先に見てるからこの役にはびっくりしたよ?IUは可愛い。…

日記(1/3 - 1/4)

1/3 外出自粛で年末年始は駅前のスタバに行くのと近所のイオンに行く以外は大人しくしていたが、そごうの初売りには行くことにした。行ってみるとやはり人はそれほど多くなく、平日並みの人出。 例年であれば靴売り場でオフィスシューズを買うのだけれど、こ…

2020年に見た映画まとめ

もう2021年だしと思ったけど、人間の記憶ほど不確かなものはないのでやっぱり記録しておく。全体的に東アジアな2020年であった。 以下34本。(★は劇場にて鑑賞) パラサイト(2019/韓国)★ ラストエンペラー(1987/イタリア・中国・イギリス) 再会の食卓(2…

日記(6/30)

前回の日記から1カ月以上たってしまった……。まだ在宅勤務は続いている。 あしたから7月。2020年の後半戦。 6月に読み終えた本 マレー蘭印紀行 (中公文庫)作者:金子光晴発売日: 2012/12/19メディア: Kindle版 昨年マレーシアに行ってから、無性に読みたかった…

NHKハイビジョン特集「アフリカ縦断114日の旅」ふたたび

この外出自粛要請が続く中、NHKもとうとう放送するコンテンツのストックが切れたのか、なんと2008年放送の「アフリカ縦断114日の旅」の再放送が始まっております。 放送は毎週火曜日の午後4時26分からNHKプレミアムで。 すでに第2回まで放送は終了している…

日記(4/29 - 5/1) イルファン・カーンのこと

4/29 しなければいけないことはあるけど気分も乗らず、何となくiPhoneにどう森をインストールして、10年ぶりにどうぶつの森へ。 メインの活動がキャンプ場しかなくて、10年前とゲームの内容が結構変わったなーと思ってたら、スマホ版がキャンプバージョンな…

日記(4/11)

4/11 U-NEXTで「八月のクリスマス」を見る。1998年作品。 やさしさに包まれるような、良い作品だった。人との距離感が心地いい。 八月のクリスマス デジタル・ニューマスター版 スペシャル・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]発売日: 2014/08/06メデ…

日記(4/9 - 4/10)

4/9 コロナの影響で芝居中止の報が続く。自分が2月末に本多劇場へ観に行った「往転」でもマスクの着用を呼びかけられての観劇だったし、ついにここまで来てしまったという感じがする。 作った芝居を誰にも見せずに終わらせるということは、その芝居を殺すの…

日記(4/3 - 4/7)

4/3 テレワークもすでに1週間。 昼食を食べながら「徹子の部屋」をダラダラとみる。ゲストはいしだあゆみと和田アキ子。 いしだ「歩いているときは寂しくないんです。」 黒柳「寂しいときがあるの?」 いしだ「……寂しくても歩いてると空っぽになれるんです…

唐山大地震(2010年/中国)

1976年に中国の唐山市を襲った大地震によって引き裂かれた家族の物語。 父は地震で亡くなり、姉ファン・ドンは手違いから別の家族に引き取られる。残された母と弟ファン・ダーの二人は地震後の唐山市で暮らす。 家族の在り方とはなんと難しく、歯がゆいのか…

日記(3/30 - 3/31) コロナのこと

3/30 志村けん死去の報。速報が飛び込んできたのは朝。小さなころはすごく好きだったけど、大人になるにつれて、セクハラに近い笑いと相容れなくなってきて実は少し苦手だった。でも、一日中多くの報に触れて、夜になるにつれ、どんどん寂しさが増してきてし…

再会の食卓(2010年/中国)

かつての国内共戦のために、中国と台湾の間で生き別れになった家族の物語。 台湾で暮らしている元夫イェンションが上海で暮らす元妻ユィアーに40年ぶりに便りをよこし、会いたいという。けれどユィアーには現在の夫と子供たちがいる。 映画『再会の食卓』…

日記(3/19 - 3/20)

3/19 去年韓国で買ったinnisfreeのハンドクリームがお気に入り。固すぎず油分多すぎず、ロクシタンとかニベアとかは何度買っても合わなかったのに、innisfreeのは私の肌にスッとなじむ。そろそろ切れそうだったので渋谷109に入ってるショップまで買いに行っ…

学校(1993年/日本)

先日BSプレミアムでの放送があったので、久しぶりに本作品を見た。たぶん10年ぶりくらい。トータルで言えば、もう4,5回は見てるんだけど見るたびに違う感情が沸き上がる。 1993年公開作品なので撮影はたぶん1992年。まず飛び込んでくるのは、25年以上前の…

久しぶりに

久しぶりにブログを書いた。ここをどうしようかなと思いつつ、ブログを書く場所はまだ残したい。 今年の桜はもう終盤で花見はしていない。 明日から新年度。

それでも夜は明ける

アカデミー賞を受賞した2013年から、ずっと積読ならぬ積観してた作品。 NHKでたまたま放送があったので、HDDに録画してそれを見た。 いまやAmazonPrimeやNetflixでも見られるんだけど、動機づけになるきっかけみたいなものがないと、なかなか見ない。 それで…