コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

映画魂

しあわせの隠れ場所(2009年/アメリカ)

黒人少年の単純なサクセスストーリーじゃなかった。 真の主役は、サンドラ・ブロック演じるリー・アンだね。 この作品の舞台は、テネシー州メンフィス。 居住地区も分かれており、この土地条件が物語のキーとなる。 リー・アンは白人が多く住む地区に住み、…

女はみんな生きている(2001年/フランス)

原題の「CHAOS(混沌)」に対して、この邦題はよくつけた!と言いたい。 どこにでもいそうな主婦エレーヌが、仕事も家庭も放り出して、襲われた女性・ノエミの世話に躍起になる姿は尋常じゃない。 ノエミを執拗に追い回す男たちから守ろうと必死になっている…

ウルトラ I LOVE YOU(2009年/アメリカ)

タイトルもイカれてるけど、主人公もイカれてる。 直球過ぎるメアリーが、コメディを超えてホラーに見えるから不思議。 スティーブと初めて会った晩の飛ばしっぷりにも驚いたけれど、火が付いたメアリーが始めるスティーブへのストーキングもすごい。恐ろし…

ショーシャンクの空に(1994年/アメリカ)

「名作」と評判だったが、なかなか手が出せなかったのは、小学生向けの推薦図書のような印象があったから。 「感動モノはごめん」と思っていたけど、観た後はいい意味で裏切られて、静かな幸福感に包まれた。 でも、今は何にも覚えちゃいないんだから、やっ…

(500)日のサマー(2009年/アメリカ)

チラシやポスターを見てた時はてっきり大学生の恋話だと思ってた。 まさか社会人の恋バナだとは。 キャラも話もそのまま日本に置き換えてもいいくらい。 何となくドリーミーな男の子と超現実主義で打算も働いてる女の子のやり取りに、ぎゅんぎゅんリアルを感…

天然コケッコー(2007年/日本)

事から帰ってきても眠れない。 HDDに撮ったままだったこの作品を何となく観始めて、結局最後まで見てしまった。 中学生時代に戻りたいなんて二度と思わないけど、中学生のきらきらに圧倒されてしまった。 声が低くてぼそぼそ喋る夏帆が好演。 顔は可愛くても…

ジェイン・オースティンの読書会(2007年/アメリカ)

アメリカでは読書会がブーム、といわれてもなかなかピンと来なかったけど、この映画を観て流行る理由がわかった気がする。美味しいものを食べて、本について語りあう。なんてしあわせ。 基本的に女の映画。 読書会に参加している女5人の右往左往する姿に思わ…

月の輝く夜に(1987/アメリカ)

80年代後半のニューヨーク。 この映画独特のものかもしれないけど、ニューヨークの街に人間味あふれる余裕があって印象的。 ロレッタ役のシェールの前髪には白髪が混じる。地味な服装だけど、無駄がなくスリムな体型。ヒールでさっそうと歩く姿がカッコいい…

アバウト・ア・ボーイ(2002年/イギリス)

10年前の夏に、イギリスからの帰りの飛行機で流してたこの作品 字幕なしで意味がわからぬまま、紙芝居のように画像を追いかけてた記憶しかないんだけど、今回観終えて、やっと宿題を終えた感じ。 「地に近い」というヒュー・グラント演じるウィル。 軽薄で浅…

エイプリルの七面鳥(2003年/アメリカ)

主演は今話題のケイティ・ホームズ。 彼女の名前はゴシップでしか知らなかったからびっくり。女優業で十分活躍してたんじゃん! エイプリルが七面鳥料理作りや、オーブン探し(これがメイン)に悪戦苦闘する。 癖のあるアパートの住人達、偏屈な家族たち、素…

グロリア(1980年/アメリカ)

冒頭、カメラはニューヨークの摩天楼を映す。ツインタワーはまだ健在だ。 何となく雑然とした雰囲気、熱気が街に漂っている70年代後半のニューヨークの姿。 線をひいたような細眉(当時の流行?)と強い横顔。 銃を鞄に忍ばせて、ヒールで駆ける。スカートは…

ノッティングヒルの恋人(1999年/アメリカ・イギリス)

有名なこの作品をやっと観た。 90年代版「ローマの休日」・・・なるほどね。 スタート地点から、何となく映画に乗り遅れた。アナがウィリアムの書店で本を購入するところまではいいんだけど、ウィリアムがなぜアナに恋をしたのか、がわからなかった。 おかげ…

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004年/アメリカ・イギリス)

彼氏ができただけじゃ、ハッピー・エンドじゃなかった・・・! 「第二弾はどんな話で来るんだろう」と思ったけれど、ブリジットもほかの登場人物も相変わらず。 レニーは前作以上に太った感じ。手をパタパタさせて走る姿が重みを感じさせる。さすがの女優魂…

モーリス(1987年/イギリス )

NHKでイギリス映画を連発で放送してる。・・・オリンピックですか。 25年前の作品。デジタルがすごいのは、フィルム痛みが見えず、25年という歳月もまるで感じさせないところかもね。 20世紀初頭の雰囲気になじめず、出だしから乗り遅れる。 面白くなったの…

ブリジット・ジョーンズの日記(2001年/アメリカ・イギリス)

少し昔に巷で話題になった「負け犬の遠吠え」より前に、ロンドンに負け犬がいた。 公開された10年前、かなり宣伝してて名前も知ってたけど、私を素通りしていった作品。 果たして何が面白いのか。どこに共感するのか。正直、設定に全然ぴんと来なかった。 あ…

ペリカン文書(1993年/アメリカ)

「ペリカン文書」といえば、思い出すのは「花金データランド」。花金の映画ランキング入りの思い出しかありません。 ジャンルとしては、サスペンスになるかしら? ジュリア・ロバーツ演じるダービー・ショウが殺し屋に追い回される前半は面白かった。 でも、…

モンドヴィーノ(2004年/フランス・アメリカ)

「モンドヴィーノ」を観ると、無性にワインが飲みたくなる。 ワインに求めるものは何のか、消費者としての立ち位置も問いただされた感じ。 グローバリゼーションの波がワイン業界を覆い、歴史あるフランスワインもイタリアワインも気が付けば、大手資本の傘…

レインマン(1988年/アメリカ)

自閉症の兄との交流を描いた作品。 これまたロードムービー。今年何本目だろ。 ロードムービーが発達するアメリカの広大さに、いつもくらくら。 自閉症はこの映画にとって一つのキーワードであるけれど、でも本当はそんなことはどうでもいい。 生まれてすぐ…

噂のモーガン夫妻(2009年/アメリカ)

サラ・ジェシカ・パーカーはやっぱりニューヨークが似合う。 なんちゃってサスペンス風コメディ。 割と軽い感じで、するすると観られる。面白い。設定に突っ込み始めたら負け。 ヒュー・グラント演じるポールが情けないしカッコ悪いんだけど、でもそれが逆に…

リトル・ミス・サンシャイン(2006年/アメリカ)

大事なのは、勝つことじゃない。 この映画の魅力は誰が何と言おうと、オリーブ!子役だけど、媚びない演技をする。 ミスコン会場で家族が出場中止を進める中、きりっとシルクハットをかぶって出る意思を示した場面は死ぬほどカッコよかった! そして本番。勝…

シスタースマイル ドミニクの歌(2009年/フランス・ベルギー)

ドミニーク・ニックニクー♪ が頭から離れない…! てっきり修道院を舞台としたハートフル・ストーリーかと思いきや、違った。 実在の女性をモデルにした作品とのこと。ハートフルどころか、ほろ苦いヒューマンストーリー。 いわゆる「自分探し」をずっと続け…

旅芸人の記録(1975年/ギリシア)

早稲田松竹で「旅芸人の記録」を観てきた。 上映時間4時間・・・! 1月に亡くなった、テオ・アンゲロプロス監督の追悼企画。 最終日、最終回に、意外と人が入っていた。8割がた、席は埋まっていたのではないかな。 作品は・・・難解だった。 一度観ただけで…

街のあかり(2006年/フィンランド)

4年前に観たこの作品を再び。 「過去のない男」が観たいな、と思ったのに「街のあかり」を借りてきてしまったよ。 2度目のはずなのに話の筋をすっかり忘れてる。覚えていたのはラストのみ。 一言でいえば、警備員の男が女に引っかかって身を落としてゆく話。…

マイレージ、マイライフ(2009年/アメリカ)

観終わった後も映画の余韻が続く。というか、余韻が終わらないよ! ジョージ・クルーニーが大好きになってしまった。 この映画の何が良いのか、一言では言えない。 でも見始めたら最後まで止まらない面白さ。なんでなんだ。 まず登場人物が良い。 多少癖はあ…

千年の祈り(2007年/アメリカ・日本)

久しぶりに中国の映画を、と思ったらアメリカが舞台の作品だった。 「父と娘」「母と娘」難しいのはどっちだろう? 全編にわたってしみわたる父の温かい人柄。この人に支えられて成立している作品。 娘イーランの暮らすアパートの向かいは家族向け集合住宅。…

少年と自転車(2011年/ベルギー・フランス・イタリア)

ダルデンヌ兄弟の撮った「少年と自転車」を、Bunkamuraのル・シネマで観てきた。 映画を観ながら、涙が止まらなかった。 まるでノンフィクションかと見紛うような脚本と演出。 ぐいぐいとストーリーに引き込まれ、気づけば少年と同じ思いで自分も父を探し求…

ウォール街(1987年/アメリカ)

2010年に何と続編が作られているようだけれど、私が見たのは1作目。 80年代後半のニューヨーク。野心のある若手証券マン。有名な大物やり手の金融マンと関係を持つことになり、彼は次第に道を外してゆく。 金融の話はちょっと敬遠してたとこがあったんだけど…

ガープの世界 | J・アーヴィング(新潮文庫)

1978年に刊行された、J・アーヴィングの有名小説を読む。 「アルジャーノンに花束を」的な話を想像してたけど、全く違う話でした。 ガープの世界〈上〉 (新潮文庫)作者: ジョンアーヴィング,筒井正明出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1988/10/28メディア: 文…

ココ・シャネル(2008年/アメリカ)

2時間20分の中に、シャネルの人生をぎゅっとまとめたものだから展開が飛ぶように早い。 話の軸は、シャネルの成功物語よりは彼女の恋愛のほうにおかれている印象。 晩年を演じたシャーリー・マクレーンもかなりいいんだけど(80年代までの彼女しか知らない私…

愛と喝采の日々(1977年/アメリカ)

せっかくの晴れ日なのにどこにも行かなかった! 強烈な睡魔に襲われ午睡。贅沢だ…!疲れてるんだ…! バレエを選んだ女性と、家庭を選んだ女性。20年の時を経て二人が再会する。 バレエをぐーっと見せてくれる作品。バレエ、まともに見たことはないんだけど素…