ひみつの花園(1997年/日本)
1997年に公開されたこの作品。
私は山形のイチ中学生だったので、劇場ではなく、WOWOWの放送を待って観た。
そのとき録画したビデオは何度観たか知れない。
100回は観ていなくても、50回以上は観たと思う。
ビデオデッキを捨ててしまったので、この作品を5年ほど観ていなかったのだけど、猛烈に見たくなりTSUTAYAで借りてきた。
久しぶりの「ひみつの花園」は全然色褪せてなくて、はじめて観たときそのままの興奮が迫ってきて、すこし泣けた。
全然泣く映画じゃないのに、この作品に夢中になったころを思い出して、泣けた。
一度も中だるみせず、テンポよく話がぐいぐい進む。話運びがうまい。
見たことないようなエピソードの連続で、驚きと笑いが絶えず全然飽きない。
西田尚美が演じた咲子のキャラクターも強烈で、この主役をあてがったことで、この映画は半分成功していた気がする。
何が面白いのか、ひとことでは言い表せない。全部面白い。
咲子がただひたすらにお金を追いかける話なんだけど、お金を追いかけるために金を荒々しく使い、気が付けば追いかけているのは既に金じゃないという、この逆説的なパラドックス。
そして、咲子は基本的には何も変わらない。
すがすがしくて、ため息がでる。
作り手のテーマは何一つぶれない。描きたいテーマが受け手にダイレクトに届いた幸福な作品。
この映画を観て、自分は映画が大好きになった。
公開から15年経ったなんて信じられない。
私は利重剛や角替和枝をこの作品で知った。
今回観かえしてみて、まだ売れる前の木村多江や田中要次も出演してて驚いた。
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