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コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

インド旅行記〈1〉北インド編 | 中谷美紀(幻冬舎文庫)

中谷美紀じゃなくて、インドに惹かれて、BOOK-OFFで手に取った。
表紙の青空がきれい。

インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)

インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)

この旅人は常にガイドを這わせ、毎日アッパークラスのホテルに滞在する。
インドに行ったんだからバックパッカーたれ、とは思わないけど、ガイドの外側にいるインドと積極的に関わっているようには思えなくて物足りなさが残る。
にわかベジタリアンを実践してみたり、ヨガを集中的に学んでみたり、自分の中で完結することにはだいぶ熱心になっている印象だけど、対外的な部分の交流は理屈が先行している感じ。
他人と関わっている部分は、会話の合間に本人の突っ込みが増えて少し読みづらい。
加えて彼女は超潔癖。(旅先はインドなのに!)
常にウェットティッシュを携えて、手足を拭いてばかりいるこの人はインドに何を期待していたんだろう。

この旅行記、文芸作品としての魅力は正直薄い。
日々の日記に起承転結はなく、筆にうまみもない。本人の若干保守的な性質も相まって、時折退屈する箇所も。

でも、等身大の女性のインド滞在記として読むと案外面白い。
インドのあらゆる違いに素直に戸惑っているこの旅行記を、実は結構好感をもって読んだ。
友人の長い日記を読んでいるかのよう。
旅先で出会う人々や異文化に鷹揚に溶け込んで、まるで現地の人間のようにふるまっている旅行記は苦手だ。
彼女は「ロンリー・プラネット」を持って旅したようだけど、私は「地球の歩き方」と一緒に読んで、まだ見ぬインドに思いを馳せた。

やっぱりすごくインドに行きたくなった。