コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

シスタースマイル ドミニクの歌(2009年/フランス・ベルギー)

ドミニーク・ニックニクー♪ が頭から離れない…!
てっきり修道院を舞台としたハートフル・ストーリーかと思いきや、違った。
実在の女性をモデルにした作品とのこと。ハートフルどころか、ほろ苦いヒューマンストーリー。

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いわゆる「自分探し」をずっと続けてるジャニーヌに、何だかずっとイライラしてた気がする。
宣伝文句は「愛と自由を求めた女性」と謳われているけれど、描かれているのは自分にしか興味のない、少し幼い女性の姿。
冒頭が舞台で歌うジャニーヌの姿から始まったので、てっきり成功物語だと思っていたのに。

彼女が転落していく様は切ないけれど、同情できない。
彼女の求めていたことは、本当に自由だったのか?
求めている到達点が本人同様、私にもわからなかった。
親から認められないことに対する不満や、自分がいつまでも自分を見つけられないことに対する苛立ちが、こちらにもブーメランのように飛んできてつらい。
終盤ジャニーヌが「ひとを愛せない」と馴染みの修道士に吐露し、「強い意思を持って選択したのはすべて自分」と諌める場面が救いかも。

話とは関係ないけど、印象的だったのはシスターに指輪が与えられること。
修道女になること=キリストと婚姻関係を結ぶこと!だったとは、初めて知りました。

この作品、偶然にもセシル・ドゥ・フランスが主演。
この間の「少年と自転車」とはまた全然違う女性像を演じている。今回は少しふわついてる女性。
雰囲気や癖・振る舞いが役そのものになれるのだから本当にすごい。主演作が出回るはずです。

シスタースマイル ドミニクの歌 [DVD]

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シスタースマイル ドミニクの歌
2009年/フランス・ベルギー
原題:Sœur Sourire
監督:ステイン・コニンクス
出演:セシル・ドゥ・フランス、サンドリーヌ・ブランク