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コーヒー3杯

紙の日記が苦手だから。

グロリア(1980年/アメリカ)

冒頭、カメラはニューヨークの摩天楼を映す。ツインタワーはまだ健在だ。
何となく雑然とした雰囲気、熱気が街に漂っている70年代後半のニューヨークの姿。

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線をひいたような細眉(当時の流行?)と強い横顔。
銃を鞄に忍ばせて、ヒールで駆ける。スカートはなびく。
マフィアに銃口を向ける強さを持ちながら、彼女のからだは震えている。
フィルを邪魔にわずらわしく感じつつも、次第にフィルへ傾けていく愛情に彼女自身が戸惑う。

相反する要素を持つグロリアを演じるジーナ・ローランズが抜群にうまい。
画面に一人立つだけで、セリフを話さなくても映画が成立する存在感。圧倒的。
文句なくカッコいい。

作品全編に漂うのは、グロリアの一人で生きてきた中年女の哀しみ。
マフィアとの抗争は、この映画の側面でしかない。
フィルとの逃避行は、グロリアが捨ててきたもの、拒否してきたものを受け入れていく旅だ。

フィルは、殺しをするグロリアを恐れはしない。
彼女がマフィアに乗り込んでいく際も、ホテルに彼女が帰ってこなかった後も落ち着いていた。
一人前の男だった。

とにかく息をつかせぬ2時間。すごい。
ジョン・カサヴェテスの作品は初めて観たが、ほかも追いかけたい。
忘れられぬ作品になった。
陳腐だが、ラストシーンには感動した。それほど、のめり込んで観てしまった。

グロリア [DVD]

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グロリア
1980年/アメリカ
原題:Gloria
監督・脚本:ジョン・カサヴェテス
出演:ジーナ・ローランズ、バック・ヘンリー